国内に160店舗以上を展開するヨックモックが、なぜわざわざ店舗限定・数量限定の小規模で手のかかる商品を開発したのだろうか。開発コストに見合うだけの採算が取れるのか、疑問に思えてくる。
今回の新商品の狙いについて、開発を担当した企画設計部、商品企画グループ主任の大澤翠氏は次のように説明した。
「夏に売り上げが落ち込みがちのクッキーを盛り上げたい、そして東京一番街店を情報発信の場としてもっと活用できないか、という2つの思いから新商品の開発を企画しました」
駅や商業施設に自動販売機も
1969年に創業、第1号店の日本橋三越本店でシガールを売り出したヨックモック。以来、全国に広がりデパートで購入する手土産としては不動の地位を保ってきた。しかしその分、新たな客層の開拓が課題となっている。近年ではデパートだけでなく、駅や空港、ショッピングセンターなどにも出店を進めている。2023年からは駅や商業施設に自動販売機も設置し、現在までに6箇所を展開している。
そして、東京駅一番街店を活用した新商品展開の最大の狙いは、「若い世代の開拓」だった。
「駅内の店舗はさまざまな客層が訪れ、気軽に立ち寄ることができるのがメリット。さまざまな案を出す中で、百貨店では接点のない若い方にもブランドを知ってもらうために、よりカジュアルに手に取れるシェイクでブランドを表現しては、というアイデアが浮かんできました」
食べ歩きができてSNS映えもするシェイクは、若い世代に人気のあるスイーツだ。ファストフードやカフェなどのチェーンでも大抵メニューに取り揃えられており、スイーツの専門店が夏場のメニューとして販売する例も多い。
それだけに、「ヨックモックのシェイクをどう表現するか」が開発のポイントとなった。

