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政治・経済・投資 #小幡績教授のアフターエコノミクス

サッカーW杯の波紋と、今やネギだくが有料となった牛丼にみる、価格でもGDPでも測れない幸せ

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20世紀末の「パンとサーカス」は「牛丼とサッカー」だったが…(写真:PIXTA)
  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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20世紀末には、牛丼とサッカーさえあれば幸せになれた。しかし、21世紀の第1四半世紀が過ぎ、世界は様変わりした。牛丼とサッカーが世界を不幸にし始めたのだ。

ワールドカップサッカーが終わり、日本のような真のサッカー大国でない国の社会においては、あっという間に忘れ去られていくのだろうが、スポーツビジネスと社会の関係において残した波紋は大きい。

サッカーW杯が残した3つの問い

第1に、経済第一主義、いや儲け第一主義でいいのか、という問題である。

FIFAが史上最高に儲けた一方で、その手段とされた、参加チーム数増加などにより、選手のコンディションが悪くなったり、各国でのプロリーグの試合の障害になったり、選手のトータルでの競技生命を短縮化したりと、サッカー競技そのものの価値、持続性を低下させたことなどである。カネがスポーツそのものの基盤を毀損するという話である。

第2に、第1の点の関連で、金持ちだけが楽しめていいのか、ということである。

チケットは普通に数百万円で取引され、場合によっては、テレビで見ることもできなくなり、すべて有料放送になる可能性も出てきている(野球のWBCではそうだったように)。社会を、敢えて、さらに、スポーツというもので分断するのか、ということである。本来、スポーツに期待されている役割とは180度逆である。

第3に、これまで、感覚的に、スポーツやスポーツイベントの経済効果が大きい、特に地域経済や地域社会に対して経済効果が大きいとイメージ的に思われてきて、今回も非常に盛り上がったから、わが国もスポーツイベントや球団などへの公的支援を政府も全力で行うべき、という雰囲気になっているが、それでいいのか、効果は本当に大きいのか、という問題である。

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