くり返しになりますが、これまでストレスと感じていなかった物事を「ストレスとして感じる」ことが積み重なっていくと、交感神経の過剰な緊張を招き、脈が乱れ、期外収縮や動悸が増えやすくなります。脈の速さだけについて言えば、交感神経が優位になると、不整脈の有無にかかわらず誰でも脈は速くなります。ただ、それだけで、すべての方に不整脈が出るわけではありません。
ですから、「いかにストレス過多になっているか」「いかに交感神経が過剰になっているか」が、「不整脈が出るか、出ないか」のポイントの1つになっていると考えられます。
心臓そのものの働きで言えば、不整脈の原因は「刺激伝達系のトラブル」ということになります。しかし、根底にあるのは「自律神経の乱れ」です。ですから、期外収縮や動悸を大元から消したいと願うなら、自律神経を整えるしかないのです。
とはいえ、難しく考えないでください。これからご紹介する方法を、一緒に見ていきましょう。実践するうちに、自然と自律神経のバランスが整っていくはずです。
「対症療法」ではなく「根本治療」のセルフケア
紙幅の都合ですべてをご紹介することはできませんが、私が考案した杉岡メソッドは3本の柱から成り立っています。本稿では、そののうちの2つ目の柱である「不整脈を根本から止める」方法から厳選した、「7・11呼吸」という方法をご紹介します。
「不整脈を根本から止める」という言葉の中で使っている「不整脈」とは、「期外収縮」のことを指します。杉岡メソッドには、期外収縮に対するセルフケアの方法として5つの具体策があるのですが、それらは「起こってしまった期外収縮・期外収縮の動悸をその場で消すため」のもの。いわば、"対症療法的"なセルフケアです。
一方、これからご紹介する方法は、「期外収縮・期外収縮の動悸がなるべく起こらないように根本から消すため」のものです。ですから、トラブルの大元にアプローチして止める"根本療法的"なセルフケアということです。このように、期外収縮・期外収縮の動悸という、狙うべきターゲットは同じでも、目的が違っていると、セルフケアの方法も異なってくるのです。
おさらいになりますが、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、拮抗するように機能しています。天秤のように、お互いにバランスを取り合っているイメージです。交感神経は主に体を活発に動かすときに優位に働き、副交感神経は主に体を休めるときに優位に働きます。

