社内の“経験則”に挑んだ「梅しそ」逆転劇
「醤油」「わさび」「梅しそ」「うましお」――スーパーに行くと、大抵この4種類が並んでいる。定番の「醤油味」を買うことが多いが、2〜3回に1回はいつもと違う味を選ぶ。「どれにする?」と小学生の息子に聞くと、迷わず指差すのは「梅しそ味」だ。
2013年に定番商品として発売された「梅しそ味」は、さっぱりした後味から手が止まらなくなる一品だ。しかし、開発当初、社内では反対する声が多数集まっていたという。
「梅味は今まで売れたことがない」
「作ったところで売れませんよ」
過去に期間限定商品として発売した際、取り立てて話題になるようなこともなかったのだろう。社員の間には否定的な考えが根強く残っていた。
これに対し、当時の開発担当者は市場動向やデータを武器に、真っ向から立ち向かった。結果として商品化にこぎつけたのは、2011年に制定された「おかしのことでケンカしよう。」という社内スローガンが作用していたからなのかもしれない。
以前の同社はいわゆる縦割り組織で、チームワークが十分に発揮できない場面が見られていた。しかし、スローガン制定後は毎朝セクションごとに議論する時間を設けたり、管理職が経営陣と直接話す環境を整えたりしたことで、今では意見交換しやすい雰囲気が根付いているという。

