設備面にも、横につなげるニコイチとは異なる工夫が見られた。
「配管をベランダ側に回して上下階をつなげています。もともと配管が通っていた穴を利用して、上階へ水やお湯を送るようにしています」
ニコイチでは設備面の改修に加え、電気や水道のメーターまわりの調整など、契約や管理の面も考えて設計されている。
入居率が上がったことで、つくりにくくなったニコイチ
茶山台団地と茶山台B団地では、現在30を超えるニコイチが供給されている。初期から人気は高く、入居募集時に最高応募倍率11倍を記録したこともある。2つの住戸をつなげて広さを確保する住まいは、若い世代や子育て世帯を中心に関心を集めている。
茶山台団地では、ニコイチを含む住戸リノベーションなどが進められ、団地全体の入居促進が図られてきた。団地内にはDIY工房や惣菜屋、持ち寄り型の図書館があり、住民によるイベントも賑わいを見せる。
公社の資料では、以前は全体の2割弱にあたる160戸を超える空き住戸が発生していたが、その後大きく減少した。
ここで印象に残ったのは、入居率の回復によって生じた、皮肉とも言える話だ。
「始動して10年が経ち、ニコイチ以外にもリノベーション住戸が増えました。その効果もあり、入居率が高くなりました。ニコイチをつくるにも、空いている部屋がないという状態です」


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