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中国からのインバウンド激減が、日本の観光産業と経済効果の両面を「むしろ強靱化する」と言える根拠

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(写真:bee/PIXTA)
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第二次安倍政権では、インバウンドを大きく増やす戦略を掲げた中、欧米豪向けの戦略にも力を入れていました。その結果、12年に比べて、25年にアジア以外の観光客は4.5倍となりました。アジアは4.0倍の増加ですが、その中で、中国が一番伸びて6.4倍で、中国以外のアジアは3.6倍でした。それが一転して、今年は中国からの観光客が激減しました。

これにより、Xなどで騒がれていた、実態のない「オーバーツーリズム」もあまり喧伝されなくなった印象を受けます。

今年はインバウンドがほぼ横ばいになるので、政府が掲げた30年に6000万人の目標を達成するために、来年以降の成長率目標は引き上げられます。もし今年4500万人まで伸びていれば、4年間で1500万人を増やすために、年7.5%の平均成長率が必要でした。26年の土台を4100万人とすれば、必要な平均成長率は10%となります。ハードルとしてはかなり高くなりますが、決して不可能な目標ではないと思います。

中国に依存するのはリスクが大きかった

中国人観光客の減少を受け、私は中国人に過剰に依存しない観光戦略を構築すべきと考えています。そもそも、私が欧米豪戦略を提言したのは、経済波及効果や、リスク管理の面で、特定の地域からの観光客に依存せず、世界満遍なく誘致する必要があると考えたからです。また満遍なく誘致することにより、季節ごとの観光客数の偏りを平準化しやすくなります。

下のグラフにありますように、年間を通してインバウンドの需要はほぼ一定で、あまり大きな山や深い谷がありません。実はこれは偶然ではなく、そうなるように設計した結果なのです。ただ、これからも中国人観光客が少ないままで推移するという前提に立つと、この制度設計をやり直す必要があります。

(出所:日本政府観光局のデータを基に筆者作成)

制度設計をした時に、誘致する地域によって、訪日をする時期が違うことが判明しました。欧米豪は多かれ少なかれ春と秋に山があります。中国を除くアジアは年末年始に山があります。中国人観光客は珍しく、7月と8月に大きな山があります。ちょうど他の地域からの訪日が少ない時期ですので、需要を平準化させていくために、大きな役割を果たしていました。

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