名前の由来もユニークです。「鉄」は東京大学医学部の同窓会組織である鉄門倶楽部、「緑」は東京大学法学部の自治会である緑会を意味します。つまり、東大医学部と法学部のOB・現役生が中心となって立ち上げた、東大受験特化型の塾なのです。名前からしてすでに、他の予備校とは異質な空気を漂わせています。
「誰でも入れる塾」ではない
鉄緑会を語るうえで欠かせないのが、指定校制度という独自の仕組みです。
一般的な塾や予備校は「来る者拒まず」ですが、鉄緑会は違います。中学入学時点で無試験入会が認められるのは、以下のような「指定校」に通う生徒に限られます。
- 桜蔭(921人)
- 筑波大学附属駒場(581人)
- 麻布(605人)
- 海城(559人)
- 筑波大学附属(466人)
- 豊島岡女子学園(466人)
- 渋谷教育学園幕張/渋谷(355人)
- 駒場東邦(313人)
- 女子学院(304人)……など
(数値は2026年5月時点の在籍者数)
要するに、東大合格者を多数輩出する超難関中高一貫校の生徒だけが、フリーパスで入会できる仕組みです。それ以外の生徒は入会試験を突破する必要があり、そのハードルは決して低くありません。これが、「日本で最も入るのが難しい塾のひとつ」と言われる所以です。
鉄緑会の指導内容もまた、独特です。
教材は東大入試の過去30年以上のデータを独自分析して作られたオリジナル教材。中1から高3までの6年間を貫く体系的なカリキュラムで、公式の証明や理論の背景まで踏み込む「本質重視」の指導が特徴とされています。
講師陣は東大の学生・院生・卒業生が中心……というか、もうほぼほぼ鉄緑会の卒業生で構成されていると言われています。単に学歴が高いだけでなく、毎週のミーティングや内部研修を通じて指導技術を鍛え上げる仕組みが整っています。生徒側にとっては「自分たちの少し先を歩く先輩」から教わるスタイルであり、進路のロールモデルとしても機能しています。
卒業生には、女優の菊川怜さん、元「東大王」の水上颯さんや鈴木光さんなどがいます。

