その意味において、中高年ビジネスパーソンの転職において重要なのは、「何が具体的にできるか」という専門性であり、「少しずつ何でもできます」的な総合型は不要、ということだ。
専門性を持っているということは、それまでのキャリアを戦略的に、そして能動的に歩んできた証拠であり、その姿勢やスタンスも評価されうる。反対に総合型は、キャリアを何も考えず、職場に言われるがままに受け身で歩んできた結果と見られかねず、その姿勢やスタンスが遠慮される。
もっと簡単に言うと、会社名ではなく、自分個人の名前で勝負できるか否かが重要なのだ。会社名でしか勝負できない中高年ビジネスパーソンに転職はそもそも難しく、個人名で勝負できる人材こそが中高年の転職市場では求められる。
ホームページすら見ていない応募者たち
そして、中高年ビジネスパーソンにおける転職の成功のもう一つの要素である、「転職先についての分析」であるが、これが意外とできていないケースは多い。
ひどい場合は、そもそもホームページもまともに見ていない、ということすらある。そうでなくとも、転職エージェントから聞いたであろう表面的な理解にとどまり、各種開示資料に目を通していない、というケースは散見される。
上場企業や大手企業であれば、各種開示資料などで相当程度情報を個人でも手に入れることはできる。ぜひ積極的に見て、自分なりに理解し、その理解を相手にも伝えるべきだ。
「御社の置かれた状況を外から拝見するに、●●という強みやポテンシャルがある一方で、●●の分野においては補強の余地があるように思えまして、私の経験がその分野で十分に活かせます」

