「勉強」という点では、大学に入ってからのほうがはるかにハードだ。アメリカの名門大学は、野球選手であっても学業面で手加減はしない。佐々木はこの2シーズン、野球のトレーニングと勉強に追われ、目の回るような忙しさだっただろう。
MLBドラフト8巡目指名は「高い評価」なのか?
今回の佐々木のMLBドラフトの結果に戻ろう。8巡目指名は「高い評価」といえるのか。
スタンフォード大学での佐々木の成績は、2シーズンで次の通りだった。
106試合、407打数108安打、23本塁打、88打点、打率.265、OPS.872
OPSは出塁率と長打率を足したもので、打撃力を測る主要な指標の一つだ。.800を超えれば一般に高水準とされる。.872の佐々木は、十分に強打者だといえる。
昨年は7本塁打、打率.269、OPS.790だったが、今年は16本塁打、打率.262、OPS.952と、長打力の面で成長の跡を見せた。本塁打数とOPSは、スタンフォード大ではともに1年下のテディ・トークハイム(17本塁打、OPS1.118)に次ぐチーム2位だった。
抜群とはいえないまでも、「一流の成績」ではあるだろう。しかし、なぜ指名順位が全体235位にとどまったのか。
大きな理由は、佐々木の守備位置と走力にある。身長185cm、体重122kgという巨体の佐々木は主に一塁を守り、走力や守備力の評価は高くない。盗塁は大学2シーズンで1個だった。MLBのスカウト評価でも、パワーは高く評価される一方、守備とスピードが課題とされている。

