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ライフ #リノベな人生〜住まいと生き方を創り直した人たち〜

「洗濯物を干すために2階に上るの面倒だ…」――子育て中に平屋を建てた主婦、作り込んだ「掃除がラクな家」が超凄かった

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リノベ後の玄関
家の間取りから「面倒」を排除し、徹底的に合理化したところ…こんなにも素敵な「平屋」が誕生したのです(写真:大塚奈緒さん提供)
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しかも大塚さんの部屋は、片面が収納の扉、もう片面が窓、さらに壁付きの暖房器具が占め、家具を置ける壁がほとんどなかった。ベッドを置けばどこかの収納が開けられなくなってしまうのだ。

弟の部屋も壁がなく、窓が多いため夏は暑く冬は寒かった(写真:大塚奈緒さん提供)

ほかにも気になっていた場所がある。勝手口だ。キッチンの近くにあったものの、荷物だらけで通り抜けできる状態ではなく、ただの物置と化していたという。

インテリアや空間設計に興味があった大塚さんは、昭和女子大学の建築学コース、インテリア専攻に進み、建築の基礎を学んだ。

卒業後、25歳で結婚。夫の実家がある茨城県つくば市へ移り、6LDKの二世帯住宅での同居生活がはじまった。大塚さんにとって、ここでの約10年間が家づくりの原点になる。

初めて経験する2階建ての生活は、新たな不便をもたらした。夫の祖父母、夫の両親、大塚さん家族と最大8人の大所帯。洗面室は2階にもあったが、お風呂は1階にひとつだけだ。同居人数が多い分、入浴中は洗濯機が使えなかったり、洗い終わった洗濯物を取り出すのに順番待ちになったりすることが頻繁にあった。さらに大塚さんが入浴しているときに、夫の祖父母が洗面台を使おうと脱衣室に入ってくることも。それに加えて冬の廊下は冷蔵庫のように冷たく、お風呂も寒い。とくに大変だったのは、階段の上り下りだったという。

「2002年に長女、2007年に長男が生まれました。子育てが一番大変なときに、洗濯物を抱えて洗濯機のある1階からベランダのある2階まで階段を上り下りするのがすごく負担だったんですよね。実家がワンフロアだったこともあり、当時はよく『階段、面倒くさいな』と思ってました。なにより6LDKの広い家は掃除する場所がとにかく多い。私にはその広さって必要ないな、と」

家事が大変なのは、自分の頑張りが足りないからではなく、家のつくりに原因があるのではないかーー。その気づきが「汚さない仕組みをつくりたい」という発想につながっていった。

初めての家づくり。コンセプトは「掃除がラクな家」

ある日、転機が訪れる。2012年、義実家の事情で同居を解消し、隣の土地を買って自分たちの家を建てられることになったのだ。コンセプトは「掃除がラクな家」。目指したのは、階段も廊下もない平屋だった。

しかし住宅展示場に行っても、子育て世代向けの平屋は見つからなかった。展示されていたのは、リタイア後のセカンドライフ向けの住宅ばかり。結局、自分たちの理想を形にしてくれる建築士を探し、一から設計を進めたという。

2つの子ども部屋はそれぞれ6畳で、家具のレイアウトがしやすい腰高窓を採用した。実家も義実家も窓が多く、家具の置き場に困った経験があったからだ。ベッドと机だけでも多くの面積を取る子ども部屋では「とにかく窓より壁を大事にしよう。家具が置きやすい部屋にしよう」と考えた。

腰高窓は、大人の腰の高さ(床から約80〜90cm)に設置される窓。窓の下にソファや収納棚などを配置しやすく、空間を有効活用できる(写真:大塚奈緒さん提供)

また子ども部屋は最初から壁で仕切り、実家のようにあとで隙間に悩むのを防止。洗面室と脱衣室は完全に分離し、子どものころから抱いていた「誰かが入浴していると洗面台が使えない」というストレスを解消した。

こうして出来上がったのが、すべての部屋がリビングにつながる35坪3LDKの平屋だった。

LDKを通らないとどの部屋にも行けない間取り。大塚さん曰く「ラクすることを考えて考えて、考え抜いて、建てた家」(写真:大塚奈緒さん提供)
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