有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ #リノベな人生〜住まいと生き方を創り直した人たち〜

「洗濯物を干すために2階に上るの面倒だ…」――子育て中に平屋を建てた主婦、作り込んだ「掃除がラクな家」が超凄かった

13分で読める
リノベ後の玄関
家の間取りから「面倒」を排除し、徹底的に合理化したところ…こんなにも素敵な「平屋」が誕生したのです(写真:大塚奈緒さん提供)
2/6 PAGES

実はここに来る前、大塚さんは「掃除がラクな家」をコンセプトに平屋を建て、そこで暮らしていた。日々の"面倒"をひとつずつ設計で取り除いた、こだわりの家だ。

しかし彼女は、その家をおよそ13年で手放している。合理性を突き詰め、細部までつくり込んだ住まいを、なぜ手放す決断ができたのか。まずは現在のリノベーションにつながる、住まいづくりの原点を聞いた。

実家は広くて快適だったものの、使いづらさも多かった

大塚さんが子どものころに暮らしていたのは、現在の住まいでもある、東京都豊島区の実家マンション。広さは180m²。地権者だった祖父の意向で2住戸をつなげた、いわば「マンション版二世帯住宅」だった。当時の建築士に「そのうちこんなに広い部屋は必要なくなるかもしれない」と助言されたことで、水回りを2つずつ設けて、将来的に2部屋に仕切れるように設計。ゆとりのあるワンフロアに祖父と両親、大塚さんと弟の5人で暮らしていた。

祖父の意向で2住戸をつないだ家の間取り。大塚さんが子どものころ住んでいたのは、中央にある玄関から右側の部分(写真:大塚奈緒さん提供)

「子どものころは家が広いという認識もあまりなく、みんなそんなもんだろうと思って住んでました。すごく快適だったし、住み心地は良かったですね」

しかし大人になって振り返ると、小さな使いづらさがいくつもあった。

玄関の横にあるトイレは、母親が玄関先で立ち話をしていると音漏れが気になり、トイレから出た瞬間に挨拶せざるを得ない気まずさがあった。

左奥に見えるのが玄関ドア。トイレの真横にあるのがわかる(写真:大塚奈緒さん提供)

また脱衣室は洗面室と一体化した回遊動線で、ドアが2箇所ある間取り。「誰かが入浴中だと洗面台も使えなくて。どちらのドアを開けられるかわからないスリリングな状態で着替えてました」と大塚さんは振り返る。

子ども部屋にも不便な点があった。もともと広い一部屋だったのを、小学5年生のときに大塚さん自ら「仕切ってほしい」と親に頼んだのだという。そうして手に入れた自分の城だったが、収納家具と壁を組み合わせて部屋を仕切ったために、天井や継ぎ目にどうしても隙間ができてしまった。

収納と壁で仕切られており、天井部分や収納と収納の間は、うっすら隙間があった(写真:大塚奈緒さん提供)
窓の上部に注目。カーテンボックスの部分はしっかりと隙間があいていた(写真:大塚奈緒さん提供)

「隙間から弟の部屋の生活音がよく聞こえてきました。隣がうるさくてもさほど気にならないタイプですが、弟の目覚ましの音だけはストレスでしたね。毎朝私が止めに行ってたんですよ(笑)」

3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数