そしてもう一つ心に留めておいていただきたいのが、発達障害は決して「悪いこと」ではないということ。
発達障害による特性は、脳の機能的な違いによる、「個性」や「特徴」にほかなりません。世の中にはさまざまな人がいて、考え方も性格も、好きなことも、得意なことも苦手なこともみんな違います。発達障害の人たちの特性もまた、こういった違いの一つなのです。
最も重要なのは、二次障害を防ぐこと
発達障害は、脳の個性です。しかし、同じような特性を持つ人が世の中に少ないため、「常識から外れている人」「変わっている人」というイメージをもたれてしまうことは少なくありません。
そして、この特性が「困りごと」として日常生活や仕事に支障をきたしてしまうことが多くあるのです。
その特性が引き金となり、大事な仕事に遅れてしまう、大切なものを失くしてしまう、仕事が進まなくなってしまう、周りの人に迷惑をかけたり傷つけたりしてしまう、自分の健康に支障をきたしてしまう、などということが起こりがちです。こういったことが重なっていくと、人間関係につまずいたり、仕事がしにくくなったりしてしまいます。
また、何よりも自分自身が強いストレスを抱えてしまいます。その結果、眠れなくなってしまったり、体調を崩してしまったり、心身に支障をきたしてしまう可能性があるのです。
こういった発達障害が要因で生じる問題全般を、医学的には「二次障害」と呼びます。ひどくなると、うつ病や不安症、適応障害などの精神疾患の発症、お酒やギャンブルへの依存、自傷行為などにつながってしまうこともあります。だから、何よりも防がなくてはならないのが、まさに、この「二次障害」なのです。
では発達障害の人たちが、二次障害を起こさないためにはどうすればいいか。
それは、ストレスを最小限に抑えながら働くための工夫を自分自身でしていくことです。まず、自分自身の特性を理解した上で、働き方や環境を整えていくことが必要です。

