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「深夜番組『11PM』で全国区に」→「観光客歓迎も泣く泣く縮小」…川が丸ごと温泉、群馬の"ありえない共同浴場"の驚愕実態

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尻焼温泉は嘉永7年(1854年)の入山古図にすでに記述があり、170年以上の歴史があるとされる (写真:筆者撮影)

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前編では、群馬県四万温泉にある共同浴場「河原の湯」を取り上げた。川に迫り出すように建つ古びた石造りの建物がなぜあの形になったのか、その理由を探った。

後編では、同じく群馬にある「尻焼温泉」を紹介する。川底から温泉が湧き出し、川全体がそのまま巨大な露天風呂になっている、こちらも“ありえない”共同浴場だ。かつては草履づくりの材料を漬けるためにも使われてきたこの場所は、80年代のテレビ番組をきっかけに全国区となり、地元の人々との関わり方を大きく変えていった。

この共同浴場は、そして群馬の温泉文化は、これからどこへ向かうのか。

【尻焼温泉】川そのものが温泉になった場所

「尻焼温泉」。この日は気温が20℃前後と涼しく、温泉から湯気が立ち上っていた(写真:筆者撮影)

群馬県吾妻郡中之条町六合(くに)地区。山深い集落を抜けた先に、白砂川の支流の長笹沢川が流れている。その川底から、温泉が湧き出している。これが尻焼温泉だ。

法律上は河川の扱いのため、入浴する際は水着の着用が推奨されている。川の中に足を踏み入れると、場所によって水温が異なる。ぬるい川の流れの中に、突然温かい湯だまりが現れる。外から訪れた人にとっては、川に入っているのか温泉に入っているのか、境界のわからない不思議な体験だ。

河原の湯が川の源泉を建物の中に引き込んでいるのに対し、尻焼温泉では川そのものが湯船になっている。形は違っても、根っこにあるメカニズムは同じだ。川岸に石を積んでせき止め、水圧をかけることで温泉を湧き出させる。

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