有料会員登録 東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

「外国勢力による関与の痕跡」「選挙介入も」情報操作が容易な令和、専門家が進言する「制度的対策」の中身

7分で読める
山口 真一氏
「外国からの選挙介入」が注目を集めるなか、日本はこれから何を議論すべきなのか(写真:朝日新聞出版提供)
  • 山口 真一 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター教授

INDEX

デマ、詐欺広告、陰謀論、AI。フェイク情報は、いま社会のどこまで入り込んでいるのか。データと実例をもとに、フェイク情報が社会に広がるメカニズムを解説した山口真一氏の新著『噓で満ちていく社会 データで読み解くフェイク時代の構造』から一部抜粋して紹介する。

外国からの選挙介入も

2025年の参議院選挙では、これまで日本ではあまり強く意識されてこなかった「外国からの選挙介入」も注目を集めた。情報法制研究所事務局次長の山本一郎氏が自身のブログで「ロシアなどの外国勢力による関与の痕跡がある」と指摘したことで、議論が一気に広がったのである。

山本氏によれば、生成AIと複数のスマートフォンを組み合わせたボットシステム(人間が操作しなくても自動で投稿や「いいね」「リポスト」などの動作を繰り返す仕組み)が稼働し、不自然な日本語の投稿が大量に拡散されていたという。ボットは自動で「いいね」や「リポスト」を繰り返し、特定の投稿をあたかも広く支持されているかのように見せかけていた。これによって、特定の政治的主張が世論の多数派であるかのような錯覚が生み出されていたのである。

さらに、NHKの報道でもボットによる投稿の存在が指摘されたほか、凍結されたアカウントと連動していたまとめサイトのなかには、ロシア国営メディア「スプートニク」の記事を引用したものも確認されている。

もっとも、山本氏の分析において用いられた技術や手法の詳細は明らかにされておらず、外国勢力の介入が実際に選挙結果にどの程度の影響を与えたのかについては、現段階では判断できない。また、NHKの報道に登場したまとめサイトの運営者は、個人による運営であり外国勢力とは無関係だと説明している。

2/3 PAGES
3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数