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ビジネス #特別注意銘柄のトーシンHD 会社更生法適用でも上場維持の大義名分

【独占】会社更生適用後も上場維持・・・「トーシンHD管財人」が明かす"日本初の手続き"を選んだ大義と裏側

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2人の管財人が9月7日までにトーシンHDの更生計画案を東京地裁に提出する(編集部撮影)

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会社更生手続きの開始後も株式上場は維持――。日本国内で初となる事態が、東証スタンダード市場に上場するトーシンホールディングス(HD)で起きている。管財人に選任されたのは、粟田口太郎弁護士(アンダーソン・毛利・友常法律事務所)とトーシンHD社長だった石田雅文氏の2人だ。
だが、5月28日の臨時株主総会で石田氏が取締役から解任。石田氏が去った後の取締役会は6月5日、粟田口弁護士と石田氏を管財人から解任するよう東京地方裁判所に申し立てることを決議した。
さらに筆頭株主は、会社更生手続きの開始決定を取り消すよう即時抗告した。いずれも石田氏の父で創業者である石田信文・前会長の意向を反映した動きだ(6月30日配信「日本初となる『上場維持型会社更生』の裏で起きている騒動」で詳報)。
上場維持型の会社更生をなぜ目指すのか、また管財人に向けられている批判的な動きをどうとらえているのか。渦中にある粟田口弁護士と石田氏を取材した。

上場維持はステークホルダー保護のため

――会社更生手続き中でも株式上場を維持するという日本初のケースとなりました。

粟田口 これまで会社更生を申し立てた上場企業は、更生法の適用申請を理由に上場廃止となってきた。だが本件では、トーシンHDが「再建計画」(今後、管財人が裁判所に提出する「更生計画案」の骨子となるもの)を事前に作り、東京証券取引所が適当と認める再建計画の要件を満たした結果、会社更生を申し立てても上場廃止基準に該当しないと判断された。

再建計画は、取引先金融機関には元本全額と利息を弁済し、取引先企業への債務も全額支払うという方針に基づいて作成されている。東証に申請する前に再建計画を示した取引金融機関14行からも異議は出なかった。

取材では「経営権争いではない」と強調した粟田口太郎弁護士(左)と石田雅文氏(編集部撮影)

――会社更生法の適用を申請した時点で、一般には経営破綻企業とみなされます。上場を維持していることに違和感を抱く人も少なくないのでは。

粟田口 上場維持を目指すことは妥当な方針だと考えている。上場廃止されるべきだとは考えていない。会社更生の申し立てに伴って上場廃止となれば、株主が持っている株式は紙切れと化す。もちろん一般株主の方にも影響が及ぶ。そのような事態を避けようとするのは、上場会社の経営方針として正しい。

上場維持は、トーシンHDの事業の維持・向上に必要不可欠であるとも考えている。上場しているかどうかは、一般の商取引を進めるうえでも影響がある。なおトーシンHDは有利子負債の支払い不能のおそれがあるとはいえ債務超過には陥っていない。極めて早期の事業再生に向けて動いていると言っていい。

上場維持は債権者、株主、取引先、従業員などステークホルダーの皆さんにとって有益になるとの確信がある。ステークホルダーの皆さんを保護するという大義がある。

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