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ビジネス #ついに上場「キオクシア」の試練

"特例上場"のキオクシアが残しかねない禍根 流通比率35%の基準未達、ガバナンスは大丈夫か

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12月18日に東証プライム市場に上場したキオクシアホールディングス。しかし、流通株式比率はプライム市場の上場企業に求められる35%を下回っている(撮影:梅谷秀司)

12月18日に念願の東証プライム市場への上場を果たしたキオクシアホールディングス(HD)。初値は1440円と公開価格の1455円を下回ったものの、その後は上昇して1601円で初日の取引を終えた。同社の早坂伸夫社長は会見で「まずは上場できて安心した」と、安堵の表情を浮かべた。

ただ、2020年に上場を計画した際の想定(約2兆円)と比べると、時価総額は半分以下の8630億円(18日終値)にしかならなかった。東芝から独立した際に出資したアメリカの投資ファンド・ベインキャピタルなどにとっては、投資リターンを想定よりも得られなかったことを意味する。そして、もう1つ大きな問題が残っている。

「上場維持基準への適合に向けた計画について」――。

キオクシアHDは18日、プライム市場に上場したことを告知した同じタイミングで、こう題した適時開示を公表した。上場を果たしたにもかかわらず、上場維持基準に適合していないのだ。

適合していないのは「流通株式比率」。東証は上場企業に対して、大株主などが保有する固定株以外の株式を一定以上の比率にするよう求めている。プライム市場の流通株式比率は35%以上。この比率が定められているのは、安定株主だけで株主総会での特別決議(3分の2の賛成が必要)を可決できないようにするためだ。

「抜け穴」的な特例

しかし、キオクシアHDはこの流通株式比率が28.09%しかない。それでもプライム市場に上場できたのは、上場維持基準に「抜け穴」ともいえる特例があるからだ。

それは「新規上場時における公募または売り出しの規模が1000億円以上の見込みである場合」の特例だ。この場合に限り、適合に向けた計画書を提出することで、流通株式比率が10%以上あればプライム市場に上場できる。

この特例は2022年のプライム市場発足前に議論され、導入が決まったものだ。キオクシアHDをプライム市場に上場させるために用意されたわけではない。とはいえ、特例を活用できる新規上場は相当規模の時価総額が必要となるため、極めて限定的だ。

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