状況が一変したのかもしれない。
2月の衆議院選挙以来、自民党は「高市カラー」で染め上げられていた。事実上の「高市応援団」である国力研究会には自民党の衆参議員347人が入会し、アメリカのジョージ・グラス駐日大使を講師に招いた5月の勉強会には代理を含めて277人が駆けつけた。中には不満の声も漏れ聞こえたが、声を上げる者はほとんどいなかった。
ところが、自民党税制調査会のインナー(非公式幹部会合メンバー)の1人である小渕優子元選対委員長が、同会副会長を辞任する意向であることが6月25日に判明した。高市首相の肝いりで立ち上げられた社会保障国民会議の実務者会議で、食料品の消費税率を2年間にわたって8%から1%へ下げることが検討されているが、これに公然と反発したことを意味する。
辞任の根因は首相と「おにいちゃん」の関係悪化か
故・小渕恵三元首相の次女である小渕氏は、党の財政健全化推進本部の本部長代理を務め、財政基本問題小委員会の委員長として財政再建の方策の議論を主導したこともある。国力研究会には参加せず、高市首相と距離を取っている。
その小渕氏が「おにいちゃん」と呼び、頼りとする石井準一自民党参院幹事長は、高市首相から「最も嫌われている人物」として知られている。
両者の関係が悪化した発端は、2026年度当初予算が年度内成立しなかったことだ。

