日ごろコンサルタントとして人間関係の悩み相談を受けていて意外に多いのは、「自分が被害者だと思って悩んでいる人が、実は加害者にもなっていた」というケース。「こんなに悩んでいるのだから自分は被害者で相手は加害者」と決めつけてしまう。あるいは、「ある人からの被害を避けようとしていたら、別の人に加害していた」。
今回のケースでも、冒頭に挙げたコメントは「自分の考え方を守ろうとするあまり、面識のない大谷夫妻を攻撃している」という図式に見えますし、無自覚なまま加害者になっているのかもしれません。
ここまで読んで「自分はそんなつもりはない」「攻撃していない」と反論したくなった人は、改めて大谷夫妻の心境を考えてみてください。もし自分が会ったこともない他人からそのフレーズを言われてどう感じるのか。「やめてほしい」「ほっといて」などと思わないか。
もちろん2人の本音はわかりませんが、大谷夫妻にとって精神的な苦痛=ハラスメントの可能性があるようなコメントなら避けてしかるべきでしょう。
有名人になら「何を言ってもいい」のか
ネット上で悪意の自覚がないのに批判してしまう、余計なお世話の言葉を浴びせてしまう人のもう1つの共通点は、有名人と自分を同一視したがる感覚。
「仕事や生活の環境が異なるほか、どんな人かよく知らない」。ましてや「価値観はそれぞれで、本人が選択したこと」という前提があるにもかかわらず、なぜ批判や余計な言葉を浴びせてしまうのか。

