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「いくらみてもみあきないや。どうしてこんなに美少年なんだろ」 スネ夫の《根拠なき自画自賛》がCMで実を結ぶまで

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スネ夫のような「自画自賛」こそが、夢へ近づく第一歩になるという(写真:Ran&Ran/PIXTA)
  • 横山 泰行 富山大学名誉教授/ドラえもんアナリスト
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調子に乗ったのび太は、「のぞき穴ボード」を使ってイタズラを始めます。まず、しずちゃんの部屋をのぞいてみると、残念ながら入浴中ではなく勉強中……。

次に、スネ夫の部屋をのぞいてみると、彼は1人で手鏡を「ガン見」しながら、深いため息をついています。なにを悩んでいるのかと思えば、なんとスネ夫は自分のルックスを自画自賛していたのです!

「いくらみてもみあきないや。どうしてこんなに美少年なんだろ。かがみよかがみ、世界でいちばん美しいのはだれ? それはスネ夫さま。なあんちゃって」

(『てんとう虫コミックスドラえもん 第29巻』小学館 第1話目「のぞき穴ボード」より)

この話に限らず、ほかの話でも「スネ夫が自分の顔に見惚れる」というシーンはたくさんあります。誰かに容姿をホメられたという「実績」があるわけでもないのに!

でも、自分のことをイケメンだと思い込み、自分のカッコよさに酔うことができるというのは、皮肉ではなく相当な「能力」だと私は評価しています。なぜなら、「うぬぼれること=ナルシシストになること」「期待すること」こそ、夢を実現させる大きな第一歩だからです。

その証拠に、自分を美少年と思い込んでいたスネ夫は、2011年に自動車会社のCMで実写化された際に、山P(俳優の山下智久さん)になっていたではありませんか!! このCMのキャスティングをした人は、『ドラえもん』をかなり読み込んでいる人で、スネ夫の「イケメン願望」を知っていて、夢をかなえてあげたのかもしれませんね!

百歩譲って、「CMでスネ夫が山Pになった例」は偶然だとしましょう。でも、ちょっと心理学の話をさせてください。

夢への第一歩はスネ夫のような「自画自賛」から

「人はホメられたり期待されるとうまくいく」ということが、実は心理学の実験で明らかになっています。たとえ正しい評価でなくても、先生が「優れている」と評価した生徒たちの成績はよくなり、「劣っている」と評価された生徒たちの成績は悪くなってしまった……という驚くべき実験結果があるのです。

「先生の期待が、生徒たちの成績に直接影響を及ぼしてしまう」という効果で、これを「ピグマリオン効果」と呼ぶそうです。「人に期待されないよりは、期待されるほうがヤル気も出るし、成績も上がる……」、ちょっと考えれば、「人情」として当然の話だと思いませんか?

この「ピグマリオン効果」を上手に取り入れ、「自分で自分に期待して、上手にうぬぼれてみる(自分をホメる)」というイメージトレーニングをしてみましょう。つまり、スネ夫のように「自画自賛」すればよいのです。あなたはきっと、夢や願いごとに一歩近づくはずです。

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