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ライフ #ジモトのアタリマエ──観光客の知らない知恵と常識

「チキン南蛮はまだ進化中」「真っ黒焼けがおいしそう」宮崎といえば牛…の陰で、県民が愛してやまない"鶏文化"の世界

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鶏の炭火焼き。煙と炎をもうもうと上げながら焼かれる(写真:宮崎県観光協会提供)
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近年、新たにオープンしている店も多く、オリジナリティあふれる商品展開で人気を集めているようだ。中でも、テイクアウトとランチ営業も手がける「鶏-KEI-」(都城市)は、オリジナルの「生つくね」が評判で、筆者の周りでもしばしば話題に上がる。むね肉の刺身をつくねにして大葉を混ぜ込んだ一品で、むね肉のねっとり感と大葉のさっぱり感のバランスがよく、何個でも食べられてしまう。

「鶏-KEI-」の生つくね(手前)とむね身の塩たたき(奥)。家族で食べたらあっという間になくなった(写真:筆者撮影)

安全性への配慮を重ねながら、受け継がれている生食文化

県外の人から見ると、「鶏を生で食べるなんて……」という感覚かもしれない。確かに、鶏肉にはカンピロバクターによる食中毒を引き起こすおそれがあり、一般的に生食はその危険性が非常に高い。

しかし、鶏肉の生食文化が息づく宮崎と鹿児島においては、安全性を保つための厳格なガイドラインを行政が策定したり、鶏肉の加工業者によって組織された「とりさし協会」によって認証制度を発行したりするなどの取り組みが行われている。また、店によっては「体調の悪い方や高齢の方、小さなお子さんはご遠慮ください」などという但し書きが掲示されていることもある。

とはいえ、完全に安全性を確保できるわけではなく、宮崎県内でもときおり鶏刺しやタタキによる食中毒は発生しているので注意は必要。安全性への配慮を重ねながら、なお鶏刺しは宮崎の食文化として受け継がれている。

このように鶏文化が根付いた背景には、全国有数の養鶏県として発展してきた歴史がある。温暖な気候や広大な土地を活かしながら養鶏業が拡大し、現在ではブロイラー(若鶏)の生産量は全国トップクラスを誇り、ブランド地鶏の育成も盛んとなっている。

地元スーパーの売り場を覗き、街を歩くと、その土地の食文化が見えてくる。宮崎の場合、その主役のひとつは間違いなく鶏だろう。宮崎を訪れる機会があれば、ぜひ「鶏」にも注目してほしい。

撮影協力:コープみやざき都北店

<合わせて読む>→→前編:かつての"日本のハワイ"なのに、霜は降りるし最南端のスキー場もある…「南国ですよね」に首をかしげる宮崎県の真実

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