2026年初めから「新型軍国主義」をキーワードにした中国の対日攻勢が強まっている。中国は十分な準備を行ったうえで情報戦を展開しているが、日本の対応が筆者には稚拙に思えてならない。〈目を引くのは、日本に「新型軍国主義」とのレッテルを貼る独自の主張である。その意味について、慶応大の加茂具樹教授(現代中国政治)は「歴史問題に絡めた対日批判の激化にとどまらず、日本を『現在進行形の脅威』として再定義する概念と捉えるべきだ」と指摘した〉(5月8日「毎日新聞」電子版)。
日本政府もマスメディアも、中国が高市早苗首相下の日本を「現在進行形の脅威」と認識しているという現実を知ることが重要だ。日本が「事実誤認だ」と反論しても、それが習近平指導部の認識を変えるという保証はない。重要なのは中国側、端的に言うと習氏の認識が変わるか否かである。この点を踏まえて、日本は対中戦略を組み立てなくてはならない。
5月31日、シンガポールで開催された「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」(イギリス国際戦略研究所主催)で演説した小泉進次郎防衛相が、中国の「新型軍国主義」攻勢に対する反論をした。〈小泉氏は演説で、「核兵器と戦略爆撃機を大量に保有する国が、そのいずれも持たない日本を『新型軍国主義』と呼んでいるとしたらおかしいと思いませんか」と反論。「平和国家としての日本の歩みは、地域と国際社会で評価されている。これがただ一つの事実であり、虚偽の主張で揺らぐことはない」と述べた〉(6月1日「朝日新聞」デジタル版)。
中国と名指ししなかった
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