売り場に着く前から、「松屋に、松屋、開店」という掲示物が目に入る。地下鉄から直結の通路をさらに進むと、「松屋に、松屋、開店」の案内が銀座松屋のものと並びで掲げられていた。
言葉遊びのように見えるが、そのわかりやすさが人を引き寄せていた。オープン初日の売り場前には、購入客だけでなく、テレビカメラやスマートフォンを向ける人の姿もある。「松屋に松屋」という一言で伝わる企画は、現場でも明らかに人を止めていた。
1.53坪の売り場が、デパ地下にある
売り場そのものは大きくない。売り場面積は5.05㎡、1.53坪。だが、黒い壁面に金色の松屋ロゴが浮かび、木目調の壁が周囲を囲む。通常の松屋のオレンジ色の看板とはまったく違う。
それでも、松屋であることは一目でわかる。いつもの松屋ではないが、松屋である。この距離感が、売り場の見え方をつくっていた。
ショーケースには、神戸牛牛めし、国産黒毛和牛のうまトマハンバーグ、雪国育ちの濃厚トンテキ、創業ビーフRichカレーなどが並ぶ。商品ごとに赤、茶、黒などの帯が巻かれ、透明のふたから中身が見える。通常のテイクアウト弁当というより、デパ地下の惣菜売り場で選ばれる商品として作られている印象だ。
