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デジタル教科書を正式な教科書とする学校教育法などの一部改正案が先頃、国会で可決・成立しました。これを受け、2030年度に小学校の教科書から順次導入される見通しとなっています。こうした中、デジタル教科書をめぐっては、「紙かデジタルか」という本質を少し外した空中戦が行われているように感じます。
また、松本洋平文部科学大臣は、すべてがデジタルの教科書について、現時点では小学校4年生以下では認めるべきではなく、国語・社会・道徳などではふさわしくないとの考えを示しました。学校現場はこの発言をどう受け止めればよいのでしょうか。
まずは、教科書とはそもそも何のためにあるのか、というところから整理したいと思います。
「教科書」は誰のため?何のため?
今さら言うまでもないことですが、教科書は学習を成立させるうえで最も基幹的なツールです。学習指導要領に示された内容を、子どもが実際の学びとして受け取り、教師が授業として組み立て、最終的に定められた学習成果や学習到達度を高めるために存在しています。
ただ、定められた学習成果を担保することと、全員に同じ条件で学ばせることは同じではありません。共通の学習目標を持つことは重要ですが、その目標に到達する経路や一つひとつの学び方まで、全員同じでなければならないわけではありません。
そもそも教材だけで学習効果が100%決まるわけではなく、同じ教材を使っても、すべての子どもに同じ負荷、同じ効果をもたらすことはありません。紙の教科書が「なじむ」と感じる子どももいれば、文字を読むこと自体に強い負荷がかかり、内容理解どころではなくなる子どももいます。
