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「子どもを甘やかしてる」「逃げではないか」と言われるけど…不登校の親が『タツキ先生は甘すぎる!』に救われた理由

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これまで骨太な役柄を多く演じてきた、町田啓太の新たな魅力が詰まっている(画像:日本テレビ公式)
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まず驚いたのは、描かれるフリースクールが、驚くほどリアルなことだ。年齢の違う子どもたちが、絵を描き、料理をし、ゲームをして、思い思いに過ごす。あの、学校とは違う時間の流れ方に見覚えがあった。本作のフリースクール監修を務める不登校ジャーナリストの石井しこう氏も、全国の現場を見てきた目で、このセットに「本物の空気」を感じたと触れている。

学校に行けない子の母親が「どれくらい通えば、不登校は治りますか」とすがるように尋ねる場面がある。タツキの答えは、こうだ。「治る、とかはないですね」。不登校は治す“病気”ではない。学校に行けなくなる理由は一つではないし、何かを取り除けばすぐ解決するわけでもない。それを、何人もの子どものエピソードを通じて、ていねいに描いていく。答えを安売りしない誠実さがある。

「遊んでばかりで、勉強はどうするのか」

保護者の最も深い焦りであり、「甘やかし」「逃げ」とされるときの根拠も、たいていここだろう。学校に行かなければ基礎学力が失われ、将来自立できないのではないか。

その不安に一つの答えを示す本がある。フリースクールの理想と現実を丁寧に取材した、教育ジャーナリスト・おおたとしまさ氏の『フリースクールという選択』(講談社+α新書)だ。

同書では、十分に休み、安心できる場で「学びたい」という意欲を取り戻したとき、子どもの学習吸収力は驚くほど高まる、という現場の声が紹介されている。あるフリースクールの実践者は、その吸収力を「普通の高校の5倍速で学ぶこともできる」とまで語っている。もちろん、すべての子に当てはまる魔法ではないだろう。それでも、「今勉強していないこと」を理由に子どもを追い立てる手前で、立ち止まらせてくれる。

タツキ自身も、万能の救世主としては描かれない。

ある回では、一人の生徒に入れ込みすぎて支援者としての一線を越えかけ、同僚に止められ、休職を命じられる。支援する側が相手に感情を寄せすぎてしまう「逆転移」は、現場で実際に起きることだという。支えるはずの大人さえ、一人では立っていられないことを、隠さず描いている。

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