※この記事は、萩原雅裕氏の新刊『たたき台の教科書』をベースに書き下ろしたオリジナル記事です。
「未完成」を歓迎できる上司が部下を伸ばす
前回、すべての仕事は「現状 × 打ち手 = 期待する成果」という構造でできていること、そして上司がまず固定すべきは「現状」と「期待する成果」という2つの 「定数」 だ、という話をしました。
タイムパフォーマンスを重んじる優秀な若手ほど、最初から完璧な完成品を目指して時間を溶かすことを嫌います。60点でも、30点でも、まずは「たたき台」を早く差し出してくる。
不完全でも目に見えるたたき台がテーブルに乗れば、議論は「Aさん対Bさん」の空中戦から「参加者対たたき台」へと変わります。
優秀な部下は、それをわかっていて、あえて「叩かれるためのたたき台」を持ってくるのです。
問題は、それを受け取る上司の側です。ハラスメントを恐れて何も言えなくなるのも、勘所を外したダメ出しでやる気を削ぐのも、どちらもチームの成果を遠ざけます。
ではどう受け止めればいいのか。その前に、ひとつ用意しておきたいものがあります。部下が持ってきたたたき台が、いま、どのレベルにあるのかを見極める「地図」です。

