居場所のない幼少期
島根県で生まれ育ったまりさん。家の中は小さい頃から穏やかではなかった。
祖母から「男の子を産め」とプレッシャーをかけられ続けた母はうつを抱え、ふさぎ込んでいた。母の矛先は長女のまりさんに向いた。心身への虐待行為もあったという。父に訴えても「お前が悪い」と言われるだけだった。
小学3年生の時、事件が起きた。
父とまりさん、妹が外出から帰宅した夕方。車を停めて目にしたのは、母親がポリタンクで家に灯油を撒いているところだった。そして次の瞬間、火が燃え上がった。父が母を連れ出したが、家は全焼した。まりさんは大声で叫び、周りの人が駆けつけてきたところで記憶が途切れた。
母が「髪の毛もちりちりに燃えたわ」と言っていたことだけは覚えている。
