「完全に休みの日が2日あるっていうのは、全然違う。週3日頑張ればいいって思えるから、続けられるんかな」
みかさんは、そうつぶやいた。
「満足して帰ってもらう。気に入ったらまた来てもらう」。それだけでいい
営業日の前日の夜、インスタグラムのストーリーズに「明日のメニュー」が投稿され、毎回5000人前後が見ている。広告費0円で、5000人にチラシを配っているようなもの。「バズらなくていい。この投稿は、明日来るお客のためだけにあるんです」と良平さんは言う。
一方、「やらかし」や「ヤバイ」は、フォロワー以外の人に届くことを意識した動画だ。まだヒライを知らない人への入り口として機能している。来る人を呼び、来た人をまた呼ぶーー。同じインスタグラムの中で、役割を使い分けている。
「集客できても、食べ物が美味しくなければダメ。でも、うちの商品は忖度なくちゃんと美味しいから売れるはず。あとはどうやってお客さんを呼ぶか、それだけが課題でした。入り口を作って、来てもらって、満足して帰ってもらう。気に入ったらまた来てもらう。それでいいんです。あとは、家族みんなが健康に過ごして1日でも長く営業を続けたいですね」
今後の展望を聞くと、良平さんはカラッとした笑顔で答えてくれた。
創業70年以上。誰が何代目かは、家族の中では曖昧だ。誰が欠けても成り立たない。閉店しようとしていた店が、今日も開店前から列をなす。美味しい総菜を作り続け、素直に発信し、無理せず続けるーー。当たり前のことを、当たり前に積み重ねてきた。その先に、80人以上の行列がある。
