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全国ローカル線5社「経営者が語る」鉄道復活策 大井川・ひたちなか・若桜・えちぜん・平筑が座談会

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大井川鉄道、 若桜鉄道、 ひたちなか海浜鉄道、平成筑豊鉄道 、えちぜん鉄道の経営者による座談会 (写真の出所は本文中の各氏プロフィールに記載)
  • 櫛田 泉 経済ジャーナリスト
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河合:平成筑豊鉄道に来る前には、九州産交バスという歴史あるバス会社の役員をやっていたのですが、鉄道会社の社長になってからは、地域の方々から声をかけられる機会が増えたことや、地域をPRするためのさまざまな場所に呼ばれることも増えました。会社の格付けをするつもりはありませんが、鉄道会社のステータスのすごさを感じました。

――そんな鉄道会社ですが、実際に鉄道会社の経営を行う上で、一般の企業とは違う制約を感じた場面はあったでしょうか。

山田:まず、鉄道基準の安全管理が必要になるので、ここにお金がかかることがあります。また、需要を創るために、沿線に集客施設を作ることも小さな鉄道にはできないことから、行政の地域戦略に鉄道を活用していただくのが本来で、単独収益を追求する企業とは様相が異なります。公的なお金で作られている道路と競争しなければならない点も難しいです。

吉田:全体的に頭の固い業界であることは否めないと思っています。例えば、富山の路面電車は、4月は通学定期の利用が多いのですが、その後、利用者が徐々に減り続けて、秋になると一気に売り上げが落ちます。理由は、みんな自転車通学に移行するからなのですが、このとき、親御さんを説得して割安な定期券を1年分まとめ買いしてもらえばよいと思っていました。しかし、仮に当時の直属の部長に提案したところで「ふざけんじゃねぇ!」と一蹴されることは目に見えていたので、ひたちなか海浜鉄道に来てから実現させたところ上手くいきました。

昔の国鉄も増大する輸送量への対策を主眼とする組織だったので、鉄道業界全体としてお客さんを集めるためにどう知恵を絞ろうかという発想は基本的になかったと思っています。私がいた富山地方鉄道でも廃線の騒動がありましたが、お客さんが減れば値上げするか、それが無理なら廃線にするかという話になりがちな体質があると思います。

「駅に人が集まる」という利点を活用すべき

――実際に鉄道会社を経営されて感じられたこの30年間の地方衰退の要因や、地方鉄道の価値についてはどのように考えられていますか。

鳥塚:農業、林業などの一次産業の衰退と、車の大衆化で不便な山の中に土着して生活する必要がなくなったことにあると思います。その中で、輸送機関としての役割を終えた鉄道については、それぞれの土地柄や時代に合った使い方を考えていくべきだと思っています。

山田:単純に地方では生計を立てにくくなったということが大きいと考えています。産業が活性化するためには人が集積することが重要です。人が影響し合うことでイノベーションが起きるのは都市工学の常識。地方での車社会では、人と人との刺激が起きにくいことに原因があると思います。

この点、鉄道であれば、駅に人が集まる利点を活用して、その周辺に町を集積することができれば、住民の同志の刺激を起こしやすくなるほか、人口減少時代に課題となっている住民1人当たりのインフラ維持コストを下げることもできます。

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