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部員わずか3人で廃部寸前だった八ヶ岳山麓の合唱部、救ったのは移住音楽家—年400時間を注いだ部活動「地域移行」の現場

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移住してきた音楽家が地元中学校の合唱部を指導、活気に満ちた練習を可能にしている(写真:筆者撮影)
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「一度無料で引き受けてしまうと、“ボランティアでやってくれる人”という印象を持たれてしまうのではないかと思い、考えてしまったんです。その後の活動にも影響するかもしれないと、かなり慎重に考えました」(根本さん)

ボランティア指導者の難しさ

考えた末、根本さんはこのオファーを引き受けることにしたのだが、実際、合唱部の指導を始めてみると、壁をいくつか感じるようになっていく。生活のことを考えると当然、他の仕事と掛け持ちをしなくてはならず、部活動の始まる時間には間に合わないことが多かった。

練習の後半にしか顔を出すことができず、短時間しか指導ができない日もある中で、モチベーションの異なる生徒をワンチームとしてまとめ上げるのは難しい。

だが根本さんはそれぞれに合唱に対するスタンスの違いがあっても、適切な指導や対話による信頼関係があれば、どの生徒にも可能性があると信じていた。

指導に関わり始めて4年、根本さんは新しく着任した校長と顧問に「無報酬のままでもいいので、練習計画の作成や、保護者さんとのやり取りも自分が引き受けたい。部の方向性や指導方針に対して、自分に責任を持たせてほしい」と申し出た。

こうして、学校側の許可を得た根本さんはぼボランティア講師でありながら、年間400時間という時間を費やし、生徒たちの指導にあたった。

チームとして作り上げるため、練習でお互いに良かった点を伝え合う時間を作るなど、練習メニューを工夫した。また方向性を明確にするため、合唱部を「合唱を真剣に頑張りたい生徒のための部活」と定め、その方針を生徒と保護者に伝えた。

すると、合唱への意欲の高い子が集まるようになり、現在の活気ある部活動へと変化していった。筆者の見学時も、パートに分かれての練習中、根本さんの目が届かない場面でも子どもたちはお互いに声を掛け合いながら、集中して練習していた。

パート練習(写真:筆者撮影)
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