「本気で仕入れて、本気で作った商品を廃棄するのは一番嫌なことです。時には、笑わせて。時には、驚かせて。興味を持ってもらうために、全力をつくします」
「海なし県」なのに、珍しい鮮魚。スーパーなのに一流職人の惣菜。品質管理が徹底されたワインに、宝石のように輝くスイーツ。高級食材のメンチカツで希少性も狙う。そして、社長のマイクとポップで商品と生産者の情熱を伝える。入店した瞬間から、驚きの連続。まさに、「八ヶ岳のビックリ箱」だ。
「真打ちを出せ!」1店舗の限界に挑戦する
那波さんの休日は、火曜と水曜。そのときは若手がマイクを握り、一生懸命しゃべる。
ところが、「あの人を出してちょうだい!」「真打ちを出せ!」との声が上がる。若手は、「やっぱり社長じゃなきゃ、ダメみたいです」と泣きそうになる。
今後の展開について問うと、那波さんはこう答えた。
「個性がないスーパーは、ひまわり市場じゃない。スーパーは、店舗を増やせば個性が薄くなると考えます。1店舗でどこまで売り上げを伸ばせるか。雇用を生み出せるか。その限界に挑戦します」
取材中、社長のマイクパフォーマンスを聞きに東京の八王子から来たという客があった。「ちょっと、すみません」と言い残し、那波さんはマイクを握りしめて立ち上がった。
