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なぜ日本がレアアースで中国に負け続けているのか、最大の敗因は「価値ある資源」のトリウムの放置だ

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カリフォルニア州マウンテンパスのレアアース鉱山。一度閉山されたが再稼働された(写真:David McNew/Getty Images)
  • 亀井 敬史 トリウム熔融塩国際フォーラム理事
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このような外部不経済を放置することは、回り回って行為者や直接の消費者にも不利益が及ぶことがある。地球温暖化はその最たるものであろう。二酸化炭素は発電や運輸、工場などの産業活動だけでなく、家庭生活からも排出される廃棄物だ。

産業革命の時代から二酸化炭素が排出されているが、それを”廃棄物”として認識しては来なかった。二酸化炭素が環境に与える影響を知らなかったからだ。

廃棄物を自然環境に放出して許されるのは、自然環境自体の持つ分解力や許容量が十分である場合だ。二酸化炭素の放出量がその許容量を超えた結果として、温室効果が加速され、地球の気温が上がり、さまざまな悪影響を及ぼしている。

内部化の視点でレアアースを見る

外部不経済による不利益を解消することを「内部化」という。解消の作業にコストを掛け、商品やサービスの価格に上乗せすることで消費者が相応の負担をし、第三者が不利益を被ることを避けるのだ。公害の歴史は内部化の歴史でもあり、上述した地球温暖化対策としての二酸化炭素排出の排出規制などは現在進行形の内部化だ。

そこで、この視点でレアアースを見てみよう。

現在、中国のレアアースの輸出規制により、ハイテク産業をはじめさまざまな方面にサプライチェーン上の問題が生じている。代替調達の検討もなされているが、鉱物資源の開発が短期間でかつ経済合理性を持って容易に行われるものではない。

レアアースの危機は今に始まったものではない。最初は今をさかのぼること16年前の2010年9月に、尖閣諸島で操業した中国漁船の船長逮捕に抗議した中国政府による輸出停止である。

筆者はこれに先立つ2010年7月27日に朝日新聞「私の視点」への寄稿でトリウムを活用することで、レアアース資源の確保に資すると述べた。そのトリウムは、レアアース資源開発における外部不経済である。これは、どういうことか。

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