一家ホールディングスは「屋台屋 博多劇場」を49店舗展開する企業でもある。同社の決算補足資料はラムちゃんを「博多劇場に続く主力業態」と位置づけており、ラムちゃんのコンセプトも「本格ジンギスカンと卓上ハイボールタワーから注ぐ強炭酸ハイボールを楽しむ大衆ジンギスカン酒場」と公式に定義されている。
来店回数に応じた会員施策や常連化の導線づくりを得意としてきた同社が、次の主力業態として位置づけているのが、ジンギスカン×酒場というフォーマットだった。
ジンギスカンは2軒目になれるか
「家族でも来られるし、2軒目でも使える」という間口の広さが、ラムちゃんの現時点での姿かもしれない。スタンプ5個ごとに食べ放題0円クーポンが配布されるアプリ設計も、日常利用を後押しする構造として機能していた。
ただ、0円ハイボール・卓上タワー・小皿おつまみ・〆という一連の設計を見ていると、この店が「ジンギスカンを食べに来た客が、そのまま飲み続けやすく、次回来店にもつながりやすい」構造になっているようにも見える。
ラムちゃんが2030年に50店舗を目指す中、その問いへの答えは現場から積み上がっていく。「ジンギスカン」という専門性と「酒場の気軽さ」を掛け合わせたこの業態が成立するなら、同じ発想は他の食材にも広がりうる。磯丸水産がドリンク全品399円の新業態「磯丸酒場」を立ち上げたように、「強いウリのある大衆酒場」が居酒屋市場で支持を集めつつある。ラムちゃんはその文脈の中で、ジンギスカンという食材を酒場化した一例として位置づけられるかもしれない。
