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6月はクラスが荒れる…静かに進行する"令和の学級崩壊"が怖い、担任はみな言う「一人ひとりはいい子なのに」どうして?

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静かにするように指導する教師
(写真: ふじよ / PIXTA)
  • 山田 洋一 北海道公立小学校教諭、公認心理師
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問題は、この自然な変化に学校の指導がマッチしていない点にあります。

4月末から5月初旬、学校では運動会の練習が始まります。時間を守る、整列する、行動をそろえる──こうした集団行動が、厳しい調子で一気に指導されます。

現在の教室には、さまざまな性質や背景をもつ子どもたちがいます。そうした子どもたちが、この急激な「そろえる指導」に適応できなくなります。

これまで教室内で収まっていた「そろわなさ」や「活動にのれない子」の存在が、学年、また学校全体の練習をきっかけに一気に顕在化します。すると周囲の教員は危機感を募らせ、「あのクラス、まずいんじゃない?」と囁き始めます。さらに「もう少し毅然と指導したほうがいい」と担任に助言もします。

しかし、この助言が担任に誤った影響を与えます。本来、活動にのれない子やそろえることが難しい子に必要なのはケアやサポートであり、叱責ではありません。しかし担任は周囲の助言を素直に受け入れ、子どもたちに厳しく叱責するようになります。

叱責された子どもたちはさらに適応できなくなり、コロナ後に増えた「敏感な子」も、学級の緊張した空気に耐えられなくなります。こうして学級はますます困難な状況に陥ります。

さらにこの時期、保護者からの心配や強い要望が寄せられることも多くなります。管理職は対応を迫られ、管理職の指導の「圧」が担任を追い詰めます。結果として、担任はますます「縦型の指導」に傾き、状況は悪化します。

もちろん、教室の雰囲気が緩みすぎて困難になる学級も存在します。しかし近年増えているのは、むしろ「指導する―指導される」「言うことを聞かせる―従う」という「縦型の指導」を強化することで崩れる学級です。

これらが「魔の6月」と呼ばれる現象の背景だと私は考えています。6月になったから荒れるのではありません。子どもたちの実態とマッチしない学校のあり方、そして担任の指導が原因なのです。

学級崩壊とは「授業がうるさい」だけではない

学級崩壊というと、「授業が成立しない」「騒がしくて手がつけられない」というイメージが強いかもしれません。しかし現場で起きているのは、もっと複雑で、もっと静かです。

・担任と子どもたちとの距離が遠い
・特定の子が孤立している
・一部の子がクラスの空気を支配している
・教師の指示は通るが、子どもたちの納得がない
・子ども同士の対話が成立しない
・トラブルが「見えない形」で進行している

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