最初こそ、スルスルとボールをゲートに通せる人が多いチームが強いのかと思っていたのだが、蓋を開けてみると味方をアシストするのが上手なチームが強いのだと気づいた。
打席ごとに敵味方問わずボールを当て、行動可能な打数を増やしながら味方のボールをゲートに通し、敵のボールをコートの外に出す。これを毎ターン繰り返すことで、ゲームの流れを支配していた。
全員の技術が高いチームでなくても、声掛けをしながら味方がアシストしやすい位置にボールを打つことで、有利にゲームを進められる。こうした声掛けや味方のための行動ができる「チームワーク」の良さが何より重要なのだ。
こうして刻一刻と戦況が変化していくゲームは、とても見応えがあるものだった。
コミュニケーションを取りつつ、身体と頭を動かす競技
上述した通り、筆者は2時間の練習だけで、疲労でグダグダになってしまった。ゲートボールは老人のスポーツと思いがちだが、実際にはこれほどの運動をこなしながら、練習メンバーとコミュニケーションも取れる競技なのだ。
実際、筆者がお邪魔した中で、休んでいる人がいれば心配し、久しぶりに顔を出した人がいれば近況を聞いて励まし合っている様子を見た。老後に孤独を感じる人が多いなか、こうしてせるのは魅力的なのではないだろうか。
年老いていくことへネガティブな気持ちばかりが募っていたが、行く道にあるゲートボールの楽しさを知った今は、これから歳を重ねていくのが楽しみになった。後編では、品川区ゲートボール協会の会長・副会長へのインタビューや会員との会話を通して知った実態について紹介する。
