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絶好調のエヌビディア決算から見えてきた大きな変化…注目すべきは巨額のキャッシュフローだけではない

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(写真:David Paul Morris/Bloomberg)
  • 中村 仁 ブルーモ証券 代表取締役

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新報告フレームワークと株主還元から見える変化

エヌビディアが5月20日に発表した最新決算は、AIブームがまだ強い実需を伴っていることを示す内容だった。

2027年度第1四半期(2~4月)の売上高は前年同期比85%増の816億ドル(約13兆円)。中でもAI向けサーバーなどを含むデータセンター売上高は752億ドル(同92%増)に達した。事業活動によって生み出した現金(営業キャッシュフロー)は503億ドル、そこから設備投資などを差し引いたフリーキャッシュフローは486億ドル。つまり会計上の利益だけでなく、実際に手元に残る現金をものすごい勢いで生んでいる。

今回の決算で重要なのは、エヌビディアが事業の見せ方を変えたことだ。これまでは会計上の大きな区分として「計算・通信系」と「画像処理系」があり、市場別には「データセンター」「ゲーム」「プロ向け映像」「自動車」などと説明されてきた。いわば、GPU(画像処理半導体)を軸に複数市場へ広げる会社として見られていた。

しかし新しい報告フレームワークでは、大きく「データセンター」と「端末・現場側の計算(エッジコンピューティング)」に整理された。さらにデータセンターを、大手クラウド企業向けと、AIクラウド、企業、産業、国家関連プロジェクト向けに分けて説明する。これはエヌビディアが自分たちを「GPUを売る会社」ではなく、「AIを動かす巨大設備を売る会社」として見せ始めたということだ。

株主還元の姿勢もこの変化を裏付けている。

エヌビディアは第1四半期に約200億ドルを自己株買いと配当で株主に還元し、さらに800億ドルの追加自己株買い枠を承認した。四半期配当は1株当たり0.01ドルから0.25ドルへ引き上げている。高成長を続けながら、ここまで大きな還元を打ち出せる企業は多くない。AI向け需要が、将来の期待だけでなく、すでに巨大な現金収入を生む事業になっていることがわかる。

個人投資家にとって大事なのは、エヌビディアを単なる半導体メーカーとして見ると今の変化を見誤りやすいという点だ。顧客が買っているのは、もはやGPUという部品だけではない。AIを日々のサービスで使い続けるために大量に学習させる「AI工場」のような設備一式である。エヌビディアは、その中心部分をまとめて提供する企業へ変わりつつある。

AIが“推論時代”に移行する中での戦略

AIの世界では今、「作る」段階から「使う」段階へ重心が移っている。

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