ソフトバンクが電池メーカーになろうとしている。AI時代の電力インフラを自前で築く構想の一環で、ギガワット時規模の国産バッテリー事業に参入する。決算と同時に発表した新中期経営計画では、AIインフラを5年間の成長ドライバーに据えた。宮川潤一社長は決算説明会で「日本全体のエネルギーの見える化をやりたい」「我々は内需で生きてる会社ですから、限界もある。この構造を変えたい」と狙いを語った。
事業の具体像はこうだ。2027年度にバッテリーセルおよび蓄電システムの製造を開始し、2028年度をめどに年間ギガワット時規模の量産を目指す。製造の中核を担うのが、大阪府堺市にあるシャープの工場跡地に建設するGXファクトリーだ。AIデータセンターを核とするAXファクトリーとGXファクトリーを並べる「産業集積地」の構想を掲げており、電池事業はその第1弾となる。2030年度には1000億円以上の売上規模を見込む。
発火せず国内調達できる「亜鉛-ハロゲン」電池
今回採用するのは亜鉛-ハロゲン方式のバッテリーセルだ。正極にハロゲン化物、負極に亜鉛を使い、電解液には真水を用いる。可燃性の有機電解液を使わないため、原理的に発火しない構造になる。リチウムイオンバッテリーで懸念されてきた熱暴走の問題を構造的に避けられる点が最大の特徴である。
エネルギー効率はリチウムイオンバッテリーと同等以上を実現するという。宮川社長は説明会で、最新モデルのリチウム電池と比較しても10%以上効率が良いと述べた。商用展開されている水電解液の亜鉛-ハロゲン電池で、リチウムイオン相当の高エネルギー密度に達する製品は同社調べで世界初という。
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【韓国スタートアップ2社と組む】
