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再審手続きが"ブラックボックス化"の懸念 「目的外使用禁止規定」とは? 法案の中身を《マンガでやさしく解説》

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目的外使用禁止規定
「目的外使用禁止規定」が再審制度にまで広げられると、何が問題なのでしょうか?©ハラユキ・澤康臣
  • 澤 康臣 ジャーナリスト、早稲田大学教授
  • ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト
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私は記者時代、複数の弁護士から「傍聴席に記者がいるときといないときで、裁判官の態度が違う」と言われたことがあります。記者がいるときは丁寧なんだとか。そんな裁判官は多くないことを願いたいですが、報道をはじめとした情報のガラス張り公開は権力者の襟を正す大切な仕組みであることを示すエピソードでしょう。

ところが、そんなガラス張りの仕組みに分厚いカーテンを下ろし、秘密裁判に近づけるような仕組みが日本で、それも冤罪救済のためにある再審制度に導入されようとしています。

検察の「不都合な真実」って?

それが、マンガで私が頭を抱えて叫んでいる「開示証拠の目的外使用禁止」です。

この「開示証拠」とは何か。袴田巌さんの事件をはじめ、いったん裁判で有罪が確定した後も無実を訴え続け、無罪方向の新証拠が見つかり、再審つまり裁判のやり直しが行われて無罪となるケースが絶えることはありません。

無罪方向の新証拠は、再審請求手続きの中で検察側から出ることがあります。有罪になった元の裁判では出していなかった、弁護側に有利な証拠が裁判所の求めなどに応じて開示されるケースです。それが開示証拠です。

「開示証拠の目的外使用禁止」とは、その開示証拠を、審理に直接使う以外を「目的外使用」と呼び、例えば支援者に説明したり、より広く報道を通じて市民に知らせたりすることを禁じるというわけです。違反した場合には罰則もついています。

社会の市民の目から、無実というべきかどうかの審理の核心と言える証拠を隠す、そんな規定が、再審制度の改定案として法制審議会でまとめられ、国会で審議されることになりました。

これが通れば、検察の開示により再審無罪の決め手になりそうな新証拠がようやく見つかっても、支援者にも社会の市民にも説明は禁止、違反すれば刑罰。まさかの「証拠は明らかにできない」裁判に大きく近付いてしまいます。

袴田事件の場合、死刑が確定した元の裁判では血染めの衣類5点が有罪の有力証拠とされたのですが、この衣類がどうもホンモノではないのではないかという重大疑義につながるカラー写真ネガが出てきました。

事件から48年後、再審請求手続きの中で、検察から証拠開示されたものでした。5点の衣類は味噌タンク内に1年漬かっていたことになっているのですが、写真の血痕は鮮やかな赤色。味噌に数カ月漬かれば黒くなる実験結果とまったく合わないことが判明したのです。

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【他の裁判でも…】

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