BMWは、2022年に買収したアルピナ・ブランドの今後に関するワークショップを開催するとともに、将来的なデザインの方向性を示すコンセプトカーを公開した。
もともとアルピナ・ブランドを生み出したのはブルカルト・ボーフェンジーペンなる人物だった。
名門ブランド「アルピナ」の歴史
1936年にドイツのケムニッツで誕生したボーフェンジーペンは、父親からタイプライター生産の事業を受け継いだが、幼い頃から抱いていた自動車への情熱を諦めきれず、60年代前半には「BMW1500」というモデルのエンジンをチューニングするキットを独自に開発する。
これが好評を博すとともに、「ボーフェンジーペンのチューニングキットを取り付けてもBMWの製品保証は有効」という実質的なお墨付きをメーカーから得たことで事業は拡大。65年にはアルピナ・ブルカルト・ボーフェンジーペン有限&合資会社を設立し、本格的に自動車事業に乗り出すこととなる。
高性能エンジンの開発に長けていたアルピナは60年代から熱心にレース活動に取り組む一方、78年からはBMWをベースに独自の味付けを施した乗用車の生産に着手する。つまり、BMW製量産車のチューニングを手がけるようになったわけだが、ボーフェンジーペンはアルピナを単なるチューニングカー・ブランドにとどまらせることなく、ドイツ自動車登録局に自動車メーカーとしての正式な登録を申請。BMWの本拠地ミュンヘンに近い南ドイツのブッフローエに工場を設立すると、ここを拠点にアルピナ製品を生産するようになる。これが83年のことだった。
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【自動車メーカーとして歩みだしたブランド】
