その一方で、アルピナのトレードマークと言っていいデザイン要素が新たな解釈で取り入れられている点も興味深い。たとえば、キャブレターとクランクシャフトという、旧来からのエンジンを代表するメカニカルパーツをモチーフとした円形のブランドロゴは、基本形を変えることなく2次元的で単色を用いたデザインにアレンジされた。
そしてアルピナを象徴する鎖型ストライプは、細くて繊細なデザインに改められ、ボディサイドを控えめに飾っている。唯一、これまでと大きく変わらないように見えるのは20本スポークのホイールだが、それさえも1本1本のスポークは従来よりも細くなり、自己主張があまり強くないデザインとされたように思える。
新生アルピナのデザインコンセプト
「この車両で重要なのは、ブランドの特色である『スピードとラグジュアリー』を特徴付けることにありました。そして、それを控えめな手法で表現することを心がけました」
BMWでミッドサイズ、ラージサイズ、そしてBMWアルピナのチーフデザイナーを務めることになったマキシミリアン・ミッソーニは、ビジョンBMWアルピナのデザインコンセプトについて、そう語った。
今回のワークショップでは、この「スピード」「ラグジュアリー」、そして「控えめ(understatement)」という言葉が繰り返し登場した。多くの自動車メーカーが「スポーツ」と呼ぶべきところを、BMWアルピナがあえて「スピード」と位置付けているのはなぜか。それは、前述したとおり、コーナリング性能自体は高くても、荒々しさは一切感じさせず、あくまでも洗練された印象を与えるアルピナの伝統的なドライブフィールを現代的に再解釈したからだと考えられる。
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【新生アルピナの市販はいつになるのか】
