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ビジネス #中国EV 超速進化

〈キーマンに直撃〉「中国から日系車の牙城を取り戻す」東風日産・関口総経理を突き動かす強烈な危機感と反撃の秘策

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東風日産の総経理を務める関口勲氏
東風日産の総経理を務める関口勲氏は「今後、数年が勝負だ」と語る(写真:編集部撮影)

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東風日産(日産自動車と東風汽車集団の合弁)で総経理を務める関口勲氏は2年前、日産でもっとも苦戦が続く中国事業へあえて飛び込んだ。
2021年から3年間タイの現地法人社長を務めた際に、かつて約9割を占有していた日本車のシェアが中国の新興EVメーカーにたちまち奪われていく現実を目の当たりにした。新興国で戦えるEV(電気自動車)を中国で造らないと日産は生き残れない。そう関口氏は考えたためだ。
それから1年後の25年4月、東風日産が開発したEVセダン「N7」が現地でヒットし、中国での販売台数はようやく大底を脱しつつある。日産は合弁会社主導で開発したNシリーズを世界に展開する戦略を掲げ、まもなく東南アジア、中南米市場へ輸出が開始される。ここから日産の巻き返しは可能か。4月下旬、北京でキーマンを直撃した。

――1年前にNシリーズを展開してから中国事業の販売台数がようやく下げ止まってきました。

中国で戦う武器を作って持つことが、日産にとって一丁目一番地の経営課題だった。一刻も早くNEV(EVやプラグインハイブリッド車<PHV>などの新エネルギー車)を出さないと、日産が本当に死んでしまうかもしれないという危機感から、とにかく大急ぎでN7を開発した。

これまで中国における日産のイメージは、ガソリン車のトラディショナルブランド。顧客は40代以上がメインで、若い客はどんどん現地勢のNEVに取られてしまっていた。それが25年4月にN7を発売してから30代にリーチできるようになり顧客の幅が広がった。これは大きな転換点だ。

一方、まだNシリーズの認知が広がっていない課題もある。N7を売ってわかったのは、中国は広いということだ。EVのセダンがすべての地域で受け入れられるわけではなく、足元はPHV「N6」(25年12月発売)がN7を上回る実績を出している。4月には電動SUV(多目的スポーツ車)「NX8」を発売しラインナップがそろってきた。これから本格的に認知度を上げていきたい。

24カ月という中国スピードで開発された「N7」。関口氏にはもっと商品力を磨けたという心残りがあり、「NX8」の開発に活かしたという(編集部撮影)

NEV比率を3~4割まで引き上げ

――26年1月に政府がNEVの購入税の全額免税措置を終了し半額減免になるなど、足元の中国市場には逆風が吹いています。どう戦いますか?

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