とんかつ専門チェーン「和幸」のロースかつ丼は税込1450円、ひれかつ丼は税込1380円。味噌汁、サラダ、お新香も付くため単純比較はできないものの、価格帯はかつやの倍以上だ。
それでも、価格重視の層にとっては、「かつやが値上げしたなら別の店へ」となっている可能性もある。
ちなみに、とんかつチェーンではないが、「名代富士そば」だと、かつ丼は税込み620円。「かつやが高い」というより、「富士そばが安い」とも言えそうだが、いずれにせよワンコイン感覚でかつ丼を食べられる時代は、終わりつつあるということだろう。
「かつや」の値上げ問題だが、実は “値上げ対策”とも言える仕組みも存在する。「かつや」の公式アプリでは、100円引きクーポンが常時配布されているため、「カツ丼(梅)」は実質580円台で食べられる計算になる。これを利用すれば、店内飲食でも値上げ前に近い価格帯で利用できる。
【2026年5月18日6時45分追記】初出時のクーポン説明の一部箇所を修正しました。
値上げが止まらない時代だからこそ、クーポンを活用して“体感価格”を下げる工夫が、今後さらに重要になるのかもしれない。
「高い」「安い」は消費者の感覚で決まる
先日SNSでは、「コンビニより成城石井のほうがむしろ安く感じる」という声が話題になった。結局のところ、「高い」「安い」の感覚は、絶対的な価格ではなく、消費者が“何を得られるか”によって決まるのではないだろうか。
「より安い富士そばに行こう」「味噌汁が付くなら松のやに行こう」「少し高くても和幸でゆっくり食べたい」「いや、もはやかつ丼じゃない店にいしよう」…そんなふうに考える人が増えた結果として、かつやの客数減少につながっている可能性はある。
「かつや」は、値上げによって“圧倒的な安さ”という武器がやや弱まった。一方で、味や提供スピード、とん汁の満足感など、依然として強みは多い。
今後、競合との差別化をどう打ち出していくのか。クーポン施策を含め、「かつや」の次の一手に注目したい。
