税抜500円台であれば、「ほぼワンコイン」という感覚で利用していた人も少なくなかっただろう。しかし、600円台に突入したことで、「気軽に行ける店」というイメージに変化が生じた可能性がある。
本稿では、「かつや」の値上げ事情に着目。実際に店舗を訪れ、価格改定後の客入りや、味のクオリティについて検証した。
「かつや」は今、本当に空いているのか
筆者は「かつや五反田店」を訪れ、「カツ丼(梅)」を注文した。休日の13時頃に来店したが、客層は20代〜50代ほどの男性一人客が中心。店内は静かで、食べ終えるとすぐ退店する人が多く、回転率は高そうだった。一方で、休日の昼時としては、やや空いている印象も受けた。
注文は、吉野家や松屋のように、店内の入り口にあるタッチパネルから注文するスタイル。外国人スタッフと日本人スタッフが半々ほどだったが、接客やオペレーションはスムーズで、着席から5分ほどで商品が提供された。
注文した「カツ丼(梅)」は、80gの豚ロースを使用した、「かつや」で最も小さいサイズのカツ丼だ。一方、120gの豚ロースを使用した「カツ丼(竹)」は税込869円。いずれも25年10月の価格改定で約30円値上げされている。
醤油やだしの旨みが効いた割り下に玉子でとじられたカツは、程よい厚みがあり、しっとりやわらか。衣のサクサク感もしっかり感じられ、少量の三つ葉がアクセントに。最後まで飽きることなく堪能できる。
ごはんの量は選べるが、少なめにしても料金が安くなるといったサービスはない。筆者個人としては、この提供スピードとクオリティを考えると682円でも十分に安いと感じたが、以前から定期的に利用していた人にとっては、この値上げは、いい気持ちがするものではないだろう。
次ページが続きます:
【競合チェーンとの価格差は?】
