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「利上げ→日銀の赤字拡大」で打つ手なし? 止められない円安が招く物価高の絶望シナリオ

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日銀の財務状況が悪化したのは、まぎれもなく異次元金融緩和が原因です(写真:yama1221/PIXTA)
  • 藤巻 健史 経済評論家、フジマキ・ジャパン代表取締役、東洋学園大学理事

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なぜ日本銀行は、物価高が続いても大胆な利上げに踏み切れないのか。本稿では『物価高・円安はもう止められない!』から一部抜粋のうえ、異次元金融緩和の“出口”が見えない中で、円の信用と日本経済の行方を考察する。

なぜ日銀は金利を上げられないのか

2025年度上半期の日銀の損益計算書を見ると、日銀が受け取る利息─「国債利息」が約1兆1820億円ある一方、支払う利息─「補完当座預金制度利息」は1兆2683億円です。差し引き、863億円のマイナス、赤字です。

前年度まではかろうじてプラスでしたが、それは日銀当座預金への付利金利が24年8~12月が0.25%、25年1~3月が0.5%だったため。25年度上半期は、全期間、支払金利が0.5%だったので支払い金額が拡大して赤字になったわけです。

25年12月19日の金融政策決定会合において、政策金利は0.75%に引き上げられましたので、26年1月以後は赤字額がさらに拡大します。

一方、保有国債の大部分は長期国債であり、長期国債の金利は一般的に固定金利のため、日銀が政策金利を上げても受取利息はほとんど増えません。受取利息が増えるのは、満期が来て借り換えた分だけです。

高市政権における経済財政諮問会議の議員となった若田部昌澄前日銀副総裁は、国会での私の質問に対し、「政策金利を上げて支払い金利が上がったとしても、受取利息も増えるので問題ありません」と、堂々と答弁されましたが、これが事実ではなかったことが明白になりました。

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【政策金利を上げるほど、赤字額が大きくなり「損の垂れ流し」になる】

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