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「はなまるうどん」が名古屋の名店ときしめんで全国へ挑戦…なぜ"ご当地麺"はこれまで広がらなかったのか

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はなまるの代表取締役社長、前田良博さん(左)と、「星が丘製麺所」を運営するKITTの代表取締役社長、衣笠太門さん(右)
「はなまるうどん」を運営する、はなまるの代表取締役社長、前田良博さん(左)と、「星が丘製麺所」を運営するKITTの代表取締役社長、衣笠太門さん(右)。今年4月、名古屋市中区新栄町にオープンした「きしめんズズズ」栄トリッドスクエア店にて(写真:筆者撮影)
  • 永谷 正樹 フードライター、フォトグラファー
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「はなまるさんは人とお金がある。我々は味とブランドがある。それぞれの強みを持ち寄るのが最も合理的だと考えました。実際、提携後ははなまるさんのスタッフが星が丘製麺所に入り、コスト管理や人件費の最適化、オペレーションの改善が進みました。その結果、収益構造は改善し、事業としての持続性が見えてきました」(衣笠さん)

「きしめんズズズ」という新しい業態

今年3月、名古屋・栄3丁目にオープンした「きしめんズズズ」1号店は、昼はきしめんを中心とした食事需要に応える一方、15時以降は味噌おでんや味噌串かつ、どて煮といった名古屋らしい一品料理をそろえ、酒の肴を楽しみながら最後はきしめんで締める居酒屋業態へと転換する。

夜は居酒屋業態になる「きしめんズズズ」栄三丁目店(写真:筆者撮影)

ランチだけでなくディナーまで取り込むことで客単価を引き上げ、収益機会を広げる狙いがある。同時に、きしめんを日常的に食べるという体験を、より多様なシーンに拡張する試みでもある。

もっとも、この業態ははなまるうどんにとって容易なものではない。同社はこれまで、厨房で包丁をほとんど使わないシンプルなオペレーションを徹底することで、効率と再現性を高めてきた。そこに調理工程の多い居酒屋メニューを組み込むことは、従来の延長線上にはない挑戦となる。

「きしめんズズズ」栄三丁目店で15時以降に提供される「味噌串かつ」や「味噌おでん」など一品料理の数々(写真:筆者撮影)

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【きしめんという食文化の価値を高めたい】

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