筆者が暮らす愛知県尾張地方は、店主の高齢化などで昔ながらの町中華の閉店が相次ぎ、ほとんどなくなってしまった。その代わりに登場したのが、中国人が経営する、いわゆる「大陸系中華」と呼ばれる中華料理店である。
日替わりのランチや、ラーメンなど麺類とチャーハンなどご飯もののセットが800円という、安さとボリュームがウリだったが、やはり原材料費の高騰には耐えられず、値上げしている店も多い。それに加えて、日本人が好む味からややズレている店もあるため、頻繁に通うことができない。
値上げで揺らぐ町中華とラーメンの現在地
そんな折り、愛知県豊橋市内を車で走っていたときに「町中華 丸福飯店」(以下、「丸福飯店」)という町中華業態の店を見つけた。同店は、「焼肉きんぐ」や「丸源ラーメン」などを手がける上場企業・物語コーポレーションが今年2月に新規出店した新業態だ。
店中に入ると、その価格に驚いた。大きなチャーシューがのる「丸福中華そば」は490円(税込み539円)で、半チャーハンが付く「ラーメン・半チャーハンセット」は790円(税込み869円)なのだ。また、「厚切りレバニラ炒め定食」など、メインのおかずにライスとザーサイ、中華そば(小)が付く中華定食は、830円(税込み913円)からと、ほとんどが1000円以内。しかも、ライスは大盛り無料だ。
「ラーメン・半チャーハンセット」を注文してみると、その味に、また驚いた。チェーン店にありがちな均一的な味わいではなく、きちんと作ってあるのだ。
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【「ラーメンを目当てに行く中華料理店」という発想】
