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主力事業を二度もグーグルに売却した過去のあるHTCが、なぜ今"AIスマートグラス"に懸けるのか

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VIVE Eagleのブラック(クリアレンズ)。重さは約49gで一般的な眼鏡とほぼ変わらない(写真:筆者撮影)
  • 石井 徹 モバイル・ITライター

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台湾のHTCは、テクノロジー業界で独特の軌跡を描いてきた企業だ。世界初のAndroid搭載スマートフォンを世に送り出し、Googleの「Pixel」シリーズの開発も担った。だが2017年、Googleがそのスマートフォン開発チームを11億ドル(当時約1200億円)で買収。HTCはスマートフォン事業の中核を失った。

その後はVRヘッドセット「VIVE」シリーズに事業の軸足を移したが、MetaのQuestシリーズに押されて存在感は薄れた。そして2025年1月、VIVEのエンジニアリングチームの一部をGoogleに2億5000万ドル(約390億円)で売却した。Googleが進める「Android XR」の開発強化が目的だ。

同じ企業がGoogleに2度、主力事業の開発チームを切り出すのは異例だ。HTCに残ったのは台湾の自社工場と法人向けVRソリューション、そしてAIグラスだった。そのHTCが4月21日、日本法人のHTC NIPPONを通じてAIグラス「VIVE Eagle(バイブ イーグル)」の国内発売を発表した。4月24日から販売を開始した。

VIVE Eagle発表会のフォトセッション。左から政田雄也氏、Charles Huang氏、山下賢治氏、KDDIの近藤氏(写真:筆者撮影)
【写真を見る】主力事業を二度もグーグルに売却した過去のあるHTCが、なぜ今"AIスマートグラス"に懸けるのか(8枚)

眼鏡にカメラとAIを載せて何ができるか

見た目は普通の眼鏡だが、フレームにカメラ、スピーカー、マイクを内蔵している。スマートフォンに専用アプリ「VIVE Connect」をインストールし、Bluetoothで接続して使う。眼鏡単体では動かない。あくまでスマートフォンの周辺機器だが、ポケットからスマートフォンを取り出す手間を省いてくれるのが最大の利点だ。

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【AIモデルはGoogle GeminiとOpenAI GPT(ベータ版)から選べる】

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