山下氏は「VIVEブランドはイマーシブ(没入感)が強いキーワードだが、没入の定義は広がっている。音響による没入もあり得る」とも述べた。VRヘッドセットで培った音響技術やセンサー技術を、日常使いの眼鏡型デバイスに転用したのがVIVE Eagleだという。
製造は台湾の自社工場で行っており、ハードウェアの設計から組み立てまでを社内で完結できる。SDKも公開予定で、法人向けの業務アプリケーション開発にも道を開く。スマートフォンやVRヘッドセットの事業を手放してきたHTCだが、ハードウェアを自前で作る力と、開発者向けのプラットフォームを提供する体制は残っている。
同氏は「面白い製品だけでは持続性が保てない。日常生活の中で役に立ち、安心して使えることを土台にしたい」とも語り、一過性の話題に終わらない市場定着を目指す姿勢を強調した。
実機を試す:49gの軽さと音漏れの少なさ
発表会後のハンズオンで実機を試した。まず印象的なのは軽さだ。フレーム単体は約43gで、レンズを含めても49g前後に収まる。半透明のフレームは4色展開で、テクノロジー製品というよりファッションアイテムに近い外観だ。
オープンイヤー型スピーカーの音質は想像以上にしっかりしている。低音に厚みがあり、音漏れは指向性スピーカーの効果で正面方向にはかなり抑えられていた。ただし真横に並ぶと聞こえる。電車内で音量を上げると隣の人には気になるかもしれない。話しかけると自動で音量が下がる機能も備えている。
カメラは右フレーム前面に搭載されており、撮影は縦長がデフォルトだ。撮影中はLEDインジケーターが点灯し、LEDを手で覆うと撮影が自動停止する。「撮影やめて」と声をかけても停止するプライバシー配慮の設計だ。
次ページが続きます:
【気になる価格は税込8万2500円から】
