スズキが2026年1月にマイナーチェンジを実施した「スーパーキャリイ」に乗った。オレンジ色の車体が目をひく特別仕様車「Xリミテッド」だ。
「普段づかいや遊びにもマルチに使える」とホームページでうたわれるとおり、街でしょっちゅう出合う、いわゆる軽トラの「キャリイ」とは一線を画したデザインだ。
乗ってどうかというと、よく出来ている。キャビンは広いし、乗り心地も硬すぎず、海とか山へとオーナーを誘うメーカーの思惑どおりの仕上がりといえる。
「ケイマン」に対する「911」のように
スーパーキャリイの発売は、2018年。最大の特徴は、シート背後に奥行250mmの荷物置き場を設けたところだ。
すぐに思い浮かんだのは、ポルシェ「911」だった。
「ボクスター」や「ケイマン」が、同じスポーツモデルでありながら、室内にモノを置くスペースがほぼ皆無なのに対して、911は「2プラス2」のレイアウトで、実用性も高く評価された。
昨今では、ランボルギーニまで、「テメラリオには機内持ち込みサイズのリュックなどを置けるスペースを設定しています」(デザイン統括者)としていること。
「買い物袋が置けるのは大事だし、作業に行く人からは“大事な工具を置いておけるので盗難に遭う危険性が減ってうれしい”との声が寄せられています」(スズキの広報担当者)
こんなワイドキャビンを設定してしまうところが、スズキの発想力のユニークな点だ。
側面から眺めると、同社の画期的なデザイン、初代「ワゴンR」(93年)のウインドウグラフィクス(窓の輪郭)を想起させる。
初代ワゴンRは、右側はドア1枚、左側にはドア2枚という、これまた超ユニークな意匠だった。
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【海外も注目する日本の軽トラ】
