――25年3月にイトーヨーカ堂の会長に就任してから1年が経ちました。
今振り返ると、本当に何年もいたような気がする。山本哲也(前)社長と一緒に会社の代表権を持ち、役割分担を決めて、構造改革の仕上げを進めた。イトーヨーカ堂出身の山本社長を中心としながら、私は営業面の改革をフォローした。
(ヨークベニマル会長の職にあった)私自身、イトーヨーカ堂を訪れるのも久しぶりのことだった。なぜこんなに業績不振になってしまったのだろうかと考えて、解決の糸口を見つけ、処方箋を作り、それを具体的に実践した。
「他責にしない」営業意識を変えた
――会長に就任する前まで、セブン&アイグループの食品スーパー「ヨークベニマル」で社長・会長を長く務めていました。着任して、どんなことを感じましたか。
当たり前のことがないがしろにされていた。業績が悪いのも「競合店ができたせい」とか「インフレのせい」「相場のせい」と言い、他責にしていた。
会社の業績は顧客が決めるものであって、マーケットが決めるものではない。実際、売り場に行けば、品切れだらけ。鮮度の悪い商品が並び、接客もよくなかった。「イトーヨーカドーより競合店のほうがいいよ」という顧客評価がそのまま会社の業績として表れていた。
これを改善するには他責ではなくて自責にしないといけない。創業者が残した「信頼と誠実」「おかげさまで」という精神に立ち返り、「できることから着実にやっていこう」と言って、事あるごとに基本の大切さを話してきた。
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【他責にしない店づくりの真髄】
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