究極のエコカー「燃料電池車」はオワコンなのか? 「水素の社会実装をリードする」と言うトヨタの戦略

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今回、東京ビッグサイトで3月17日〜19日に行われた「H2 & FC EXPO 水素燃料電池展」を取材し、水素ファクトリープレジデントの山形光正氏によるプレゼンテーションを拝聴した。

タイトルは「今こそ 仲間と共に!」である。

プレゼンするトヨタ水素ファクトリープレジデントの山形光正氏(筆者撮影)

山形氏はその中で、水素社会の実現に向け、水素ステーションや燃料電池モジュールなどの領域で「サプライチェーンが商用化済のモビリティで、水素の社会実装をリードする」というトヨタの立場を明確にした。

累計ではMIRAI、「クラウンセダン」、大型バスなどが2万8700台以上。外販用の燃料電池モジュールが100社以上に3500基超、国内向けの小型トラックが宮城、福島、東京、愛知、兵庫、福岡で200台以上という実績がある。

現在は、昨年に初公開した第3世代燃料電池システムを、商用向け前提で量産する準備を進めている段階だという。

システムの最大出力は、商用車向けユニットで300kW、建設機械や発電機など汎用向けで150kW、乗用車向けユニットで110kW。

トヨタが展示した第3世代燃料電池システム(筆者撮影)

第2世代と同体格で比較すると出力は2倍、燃費性能は1.2倍となるだけでなく、耐久性も2倍となり、ディーゼルエンジンと同等のメンテナンスフリー性を実現しているという。

これらのハードウェアを使い、ヨーロッパで日野、三菱ふそう、ダイムラー・トラックとの協業を進めるほか、乗用車分野でもBMWと協業とした。

インフラや製造システムも考慮して

中国では、官民一体で大型トラックの「水素ハイウェイ化構想」が進んでおり、中国地場トラックメーカーと連携して、中国全土で累計2600万kmを走行している。

また日本国内でも、官民連携プロジェクト「TOKYO  H2」として東京都内でMIRAIのクラウンセダンFCEVを展開しており、2026年度からは愛知県でも購入支援を始めるとする。

水素インフラについても、東京都・平和島の水素ステーションなどを「持続可能な原単位」として、福島から福岡までの重点地域を主要幹線道路でつなぐ水素ハイウェイ構想の実現を目指す。

水素製造システムでは、千代田化工建設(神奈川県横浜市)と連携した水電解装置(国内向け中規模ニーズ対応5MW、海外向け大規模ニーズ対応20MW)を共同開発し、2029年から量産を始める。

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